制度手続担当
M. A.
2020年中途入社
公務員からスタートアップ企業への転職。ドラスティックな新しさを常に感じている
- PROFILE
学生時代に航空無線技術を学び、公務員として空港の航空無線機の維持、運用業務を担当した後、2020年にJTOWER入社。制度手続グループにて、監督官庁への各種手続、申請等の業務を行うとともに、導入後の共用無線機の保守業務にも携わっている。
社会インフラを支える安定性と、インフラシェアリングという先駆性が魅力に
― これまでの経歴を教えてください。
前職は公務員として、航空無線の維持、運用業務を担当していました。
子どもの頃の将来の夢はパイロットで、ずっと、航空関連の仕事への憧れを持ち続けていました。当時は資格項目が多岐に渡り、パイロットは断念せざるを得なかったのですが、航空関連の仕事に就きたいという想いは途絶えることはなく、学生時代の進路を決めました。
ここで無線技術のほか、航空に関する知識を学び、公務員として11年間、空港に設置されている航空無線機の維持、運用業務を担当しました。
向き合う相手は無線機という機械ではありますが、常にユーザーを見るという仕事のスタンスが、ここで身に付きました。例えば、無線機の調子が悪く、修理をするのに電源を落さなければならないという場合、影響範囲はどこまで及び、どのような部門、協力会社と調整をしなければならないか、総合的に段取りを考えなくてはなりません。
飛行機は安全、且つ時間に正確に飛ばなくてはなりません。人の命を預かるものです。1つの障害でも、影響範囲がとても広く、莫大な損失をもたらすことにもつながります。専門家は視野が狭くなってしまいがちですが、最終的なユーザー、このときは、飛行機の利用者となりますが、そこまで見据え、対策をとるという経験は今に活きていると感じています。
― どのようなきっかけで転職を考えはじめたのでしょうか。
公務員時代は、全国の空港が勤務先になり得たため、全国転勤がありました。特に若いうちは1年ほどで転勤になることも多く、11年間の間に6カ所の空港で勤務をすることになりました。
20代のうちは様々な土地での生活も新鮮だったのですが、30歳を前に、今後のライフプランを考えたとき、関東で居を落ち着かせて仕事ができないかと考えるようになり、転職活動を始めました。
― JTOWERを選んだ理由をおしえてください。
転職活動を始めたとき、JTOWERのことは知りませんでした。転職エージェントからJTOWERの募集を紹介されたときは、インフラを支える業種ということに好感を持ちました。もともと交通インフラに携わっていましたから、インフラにかかわる事業は景況感に影響されることもなく、安定した業種だということは身にしみてわかっていました。
― とはいえ、設立10年に満たないスタートアップ企業に不安はなかったのでしょうか?
スタートアップの事業フェーズであることは、むしろチャンスだと思いました。JTOWERの事業は通信業界の発展の中で軌道に乗って成長していくだろうと感じた一方で、「インフラシェアリング」という仕組みは日本ではまだ浸透しておらず、先駆性が高いことに魅力を感じました。
転職エージェントからは私の経歴をもとに、募集案件を多数、紹介してもらったのですが、JTOWERの募集が一番輝いて見えたんです。事業の将来性、安定性はもちろん、これまで携わってきた無線機の保守経験を活かすこともできる。そして、基本的に転勤もなく東京で落ち着いて仕事ができる。様々な希望が一致して、迷いなく第一志望になりました。
航空無線から移動体通信無線へ。入社後の現場動向がキャッチアップの助けに
― 今の業務内容を教えてください。
運用管理部内の制度手続きグループという部門に所属しており、技術法務としての業務を担当しています。電波法や電気通信事業法を中心に関連する法律を把握し、監督官庁への手続や許可申請などの業務を行っています。前職でも航空無線の免許申請などの業務を担当していましたので、その経験を活かすことができています。
また、運用管理部ではIBS(※In-Building-Solution、屋内インフラシェアリング・ソリューション)で設置している設備の導入後の運用・保守を行っていますので、その業務にも携わっています。例えば、設備に不具合が起きた場合、協力会社様と連携し対応の指示を出したり、設備を導入している建物から、通信の調子が悪いとご連絡をいただけば、状況によっては現地で調査をしたりと、導入後の様々な対応を行っています。
― 入社後、業務や組織にはすぐに馴染むことはできたのでしょうか。
同じ無線ではありますが、航空無線と移動体通信無線の違いは、入社後にキャッチアップをしなくてはなりませんでした。入社後、上司や先輩社員が、様々な現場に動向させてくれ、対応を体感できたことが理解を進める大きな助けとなりました。
今でもまだまだ勉強中はありますが、5Gなど技術的な用語を調べたり、開発部門から情報をもらったりしながら、それを部門内にも常に共有するようにしています。運用管理部門は、設備を導入いただいた不動産事業者様、そしてその先のテナントや携帯ユーザーまで、問題なくサービスを提供し続けられるよう、幅広い知識の土壌が必要です。入社時、上司や先輩社員にフォローしてもらったように、今度は自分が部門全体の知識の底上げにつながるよう、動いていきたいと思っています。
組織としては、上下の距離がとにかく近いですね。社長や役員含め、役職呼びではなく、さん付けだったり。前職は縦割りの体育会系だったので、最初はコミュニケーションにも驚くことが多かったです。組織がフラットで、動きを妨げるものがなくなり、責任は重くなりましたが、その分、やりがいも大きくなったと感じています。
インフラシェアリングを活用した様々な取り組みが、常に新しい挑戦
― JTOWERならではの難しさややりがいはどんなところにあるのでしょうか。
インフラシェアリングは現行の国内の制度という観点で見ても新しい概念で、各種手続を行うための法律の解釈にも難しさがあります。
その場合は総務省に相談をするわけですが、総務省の担当者の理解を深め、JTOWERの事業がスムーズに進捗するためには、どんな判断材料を、どう提示していくべきなのか、技術法務担当としての技量が求められるところです。こうして日々、新しい解釈が生まれていきますので、一つひとつ、道を切り開いている感覚があります。
― 今後の目標を教えてください。
JTOWERではインフラシェアリングを活用した様々な取り組みが進んでいますが、案件によって確認する法律や制度の条文が違ってきますので、常に新しい挑戦です。まずは、必要となる制度上の手続きを、自分が納得いく形で、問題が起こらないよう完遂することが目標です。
新しいプロジェクトが立ち上がり、確認事項を一つひとつ潰していくのは前職でも経験がありましたが、通信という進化スピードの早い業界、そしてインフラシェアリングという新たな概念を浸透させていく今のフェーズでは、よりドラスティックな新しさを感じています。
今は目の前のことにしっかり取り組んで、会社と一緒に、自分自身も成長をし続けていきたいと思っています。